ウィモバの日々

Windowsをモバイルする…それがウィモバ(仮)。手のひら端末が好きです

詐欺?本物?夢のモバイルゲーミングPC端末 STEAMBOY及びSmach Zのこれまでのおさらい

我が名はrideonshooting!Smach Zの行く末を真に憂う者である(挨拶)
東京ゲームショウTGS)2018でSmach Zが出展するというニュースが出回ったことで、Twitterで関心を示している日本人が多い模様。カタログスペックだけを見ればGPD WIN2よりもハイスペックで、ハードの各パーツをカスタマイズ可能という夢のようなモバイルゲーミングPC端末。だが、果たして実現可能なのか・・・みたいな。
これまでのSmach Zの経過と今後を注視していきたい。


ちなみに、誤解している人もいるかもしれないが、STEAMBOY及びSmach Zを開発している謎の集団SMACH TeamはValve社(Steamの開発元)とは一切何の関係もない。SMACH Teamの開発力については実際未知数。



1:前身のSTEAMBOYは2015年に発売予定だった

Steam Machine互換の携帯PCゲーム機『STEAMBOY』、2015年発売予定 - Engadget 日本版
2014/6/16の記事。ゲームイベントE3の期間最中にSmach Zの前身であるSTEAMBOYが発表された。
「2015年に発売予定」というリリースだったが・・・当然発売されなかった。
さすがにこの時点では大元の本家Steam Machineコントローラにも問題があったという事なので延期するのは仕方ない。



2:STEAMBOY改めSmach Zeroは2016年11月に発売予定だった

携帯Steamゲーム機 Steamboyは「Smach」に改名。来年末に300ドルで販売予定 - Engadget 日本版
2015/8/17の記事。Steamboyからプロジェクトを再始動してSmach Zeroに改名。
この時点では299ドルという低価格でスペックも低かった。
2016年の11月10日発売というリリースが出ていた。が、当然発売されることはなかった。



3:Smach Zのkickstareter募集が2015年12月に開始。リリースは変わらず

携帯型Steam Machine「SMACH Z」のKickstarterキャンペーンが始動 | インサイド
2015/12/11の記事。Steam boy改めSmach ZとしてKickstarterクラウドファンディングを始めたニュース。
1回目のクラウドファンディングは資金調達に失敗し、後に2回目のクラウドファンディングを行うことになる。
この時点でも2016年12月に正式リリース予定のままだった。



4:Smach Zのプロトタイプは完成。2017年2〜3月に発送開始予定だった

Steam対応の携帯ゲーム機「Steam Boy」プロジェクトがパワーアップして復活。すでにプロトタイプも完成し、2度目のKickstarterへ | AUTOMATON
2016/08/19の記事。ゲームが動作するというプロトタイプが完成していた、という記事。
gamescomでのプロトタイプについて紹介している動画があるが、実動作が映っている時間が短すぎて本物かフェイクか確認するのは難しい。
「出資したユーザーを対象に来年2月から3月を目処に製品の発送を開始する」予定になったが、当然発送されることはなかった。



5:Smach Zの再クラウドファンディング開始。Backer向け発送は2017年の4月予定だった

携帯型Steam Machine「SMACH Z」Kickstarterキャンペーンが再始動 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
2016/10/19の記事。Kickstarterでの再クラウドファンディングを開始。
通常本体は299ポンド(約4万3千円)、SMACH Z PROは449ポンド(約6万5千円)のコースで売り出していた。
記事中にプロトタイプ版とやらでスムーズにゲームを動かしているらしきデモ動画がある。
「SMACH Z」は2017年4月にBacker向けへの発送開始、2017年12月から2018年Q1の一般販売開始になったが当然(以下略
本当にゲームがデモ動画のように十分動いていたのなら、問題なくBacker向けの発送や一般販売も出来たんじゃないかなー?なんでかなー?



6:Windows 10への正式対応

携帯Steam機「SMACH Z」がWindows 10に対応!Linuxとの選択制に | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
2016/11/11の記事。Smach ZがWindows10に正式対応することになった、との事。リリース予定については記載なし。



7:Backer向けに2017年4月に発送…されませんでした。2018年3月へと延期

Steamのゲームが遊べる携帯型ハード「SMACH Z」の発売に暗雲。モジュールメーカーが協力を打ち切り発売延期に | AUTOMATON
2017/06/28の記事。Backer向けに2017年4月に発送予定だったが、モジュールを販売するメーカーとのトラブルが起こって
発送出来なくなったという言い訳の記事。
トラブル内容に関してはどちらの言い分が正しいのかは不明だが、メーカーの言い分を信じるなら実現可能性が低そうという。。。
「Indiegogoページの発送時期を2018年3月へと延期」したが、当然2018年3月になっても発送されることはなかった。



8:トレイラーを公開。SoCをRyzenへと変更。2018年5月に延期

Steamのゲームが遊べる携帯型ハード「SMACH Z」にはRyzenが搭載へ。大幅性能アップで「GPD WIN 2」に対抗か | AUTOMATON
2018/03/02の記事。またしばらく時間が空いたが、開発がとん挫していたため進まなかったんだね。仕方ないね。
スペックアップ自体は良いことだが、それによる再設計等でまた時間がかかってまた伸びることになるだろう、と。
「Indiegogoでは出荷時期を2018年5月としているが、これまでの延期を考えると眉唾な情報だろう。」と記事内でも書かれる始末。
当然、9月現在になっても出荷されていない。



9:2018年のE3に合わせてメディア向けの説明会

E3でポータブルゲーミングPC「SMACH Z」の試作機をチェック!気になる大きさや使い勝手は?【E3 2018】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
2018/6/17の記事。アメリカでのE3出展に合わせてのメディア向け説明会での話。
「残念ながら最終スペックのデモ機が故障中とのことで、同等のPCや開発機を使っての説明」「残念ながら実機を触ることができませんでした」との事。
いやいや検証機材が1個だけなわけないだろ!IGGの出荷予定時期を過ぎた6月時点でまともに動く実機が存在しない、と。



10:2018年の東京ゲームショウ 2018に出展。2018年第4四半期の発売に延期

Steamのゲームが遊べるパワフルな携帯型PC「SMACH Z」日本上陸へ。東京ゲームショウ 2018に出展 | AUTOMATON
2018/09/10の記事。今度こそスタンドアロンで動く実機が展示される!?と期待した人も多かったかもしれない。
が結果は皆さまご承知の通り、電源を入れて遊ぶ事も出来ないただのコールドモックの展示のみだった。
「「SMACH Z」は、2018年第4四半期の発売が予定」とあるが、いまだにまともに動かせるデモ機さえないのに2018年中に発売されるのだろうか・・・。



11:TGS2018でのインタビュー記事

https://jp.automaton.am/articles/reportjp/20180922-76747/
2018/09/22の記事。「発売が12月でありながら、動く実機を確認できなかった」という体たらく。
それなのに「すでに開発は終わっており、さまざまなテストを進めている段階である」と、正気を疑いたくなる発言におののく。
開発とは一体なんなのか・・・



12:2018年9月の現時点での総括

Smachとしては2016年11月に発売される予定だったが、延期につぐ延期で未だに発売していない。
2年どころか、一番最初の2014年のプロジェクト発表からは合計4年以上かけているのに未だに完動する実機の見通しが立っていないという。
開発自体はずっと続けているようだが、何時までも完成しないのは詐欺とは言えないが詐欺に限りなくのでは、と言いたくなってしまう。
デモ動画でゲームがスムーズに動作していたというプロトタイプとやらの存在はいったい何だったのか???と。


繰り返し言うが、カタログスペック的には非常に魅力的な端末であり、スペック通りに発売されたなら間違いなく自分も買うであろう。
たとえ10万円を超えていても・・・ガジェットオタク的な人達には金額は些細な問題であるので。
ただ、こんな開発ペースでは果たしてSmachZが発売されるのは何年後になるのか・・・そもそも本当に発売されるのか、それすら分からない。
クラウドファンディングには多い詐欺プロジェクトでないことを祈るばかりである。