ウィモバの日々

Windowsをモバイルする…それがウィモバ(仮)。手のひら端末が好きです

Zorin OS Lite(Linux)にQtCreatorを入れてAndroidアプリ開発しよう

Zorin OS Lite(Linux)上でC/C++言語のNativeなアプリケーションを作成出来る
無料のクラスプラットフォームなGUI統合開発環境Qt Creatorをインストールして
LinuxアプリやAndroidアプリを開発できるようにしちゃうぞ!
開発には
・Qt Creator
JDK
Android SDK
Android NDK
Apache Ant
が必要なのでセットアップしていく。


なお下に記したやり方で、Ubuntuディストリビューションならほぼ同じ手順で出来る。

  • JDKのインストール

JDKはZorin OKのアップデートでインストールされるので不要っぽい!
入ってるか分からない場合はTerminalを起動して
#java -version
と打って、JDKのバージョンが表示されたらOK!
入ってなかったらパッケージマネージャから「JDK」で検索して
出てくるdefault-jdkとかopenjdkとかをインストールしよう。
※コマンド表記で、シェルの便宜上先頭に#を書いてるけど
 入力する際には#は不要でjava〜以降のコマンド入力でいい。

Zorin OS Liteには、Cソースをビルドするための
g++コンパイラやライブラリがデフォルトで入っていないため
Terminalからコマンドでパッケージをインストールする。

#sudo apt-get install libglib2.0-dev libSM-dev libxrender-dev libfontconfig1-dev
#sudo apt-get install libxext-dev libgl1-mesa-dev g++
y/nのコマンド待ちになったらひたすらy。
※sudoが先頭についているコマンドで要求されるパスワードはログインしているユーザのパスワード

QtCreatorをダウンロードする。 http://qt-users.jp/download.html から、
最新の「Qt 5.3.2 - Android (Linux 32-bit, 518 MB)」
などをダウンロードする。
その際にFirefoxなどではそのままファイル名を左クリックすると
ブラウザが中身をテキストファイルと認識しちゃって
巨大なテキストを表示しようとしてフリーズしてしまうため
右クリックで「リンク先を保存」から保存すること。

ダウンロードしたファイルはそのままでは実行できないため
シェルからファイルのあるフォルダに移動して権限を付加してからインストーラを実行する。
#cd /home/<ユーザ名>/ダウンロード
#chmod +x qt-opensource-linux-x86-android-5.3.2.run
#./qt-opensource-linux-x86-android-5.3.2.run
インストールのオプションはデフォルトのままで問題ない。

無事インストール出来たら、メニューの「プログラミング」→「Qt Creator」から起動する。

最初にプロジェクトを作成する場合は、左上のメニューから
「ファイル」→「プロジェクトの新規作成」→「Qtウィジェットアプリケーション」を選ぶ。
ここで進んでいくとDesktop(Linuxアプリ)やAndroid向けアプリ向けのキットを選択する画面になるのだが、
SDKやNDKなどを入れていないとAndroid向けのキットは選択出来ないようになっており、
Linux向けアプリしか作れない。

  • Android SDKをダウンロード&インストール

Android関係のSDKもインストールしないと、キットの選択でAndroid
Android has not been configured. Create Android kits.」と選べない。
そのため、AndroidSDKをインストールしていく。

http://developer.android.com/sdk/index.html
ここから「adt-bundle-linux-x86-20140702.zip」などのパッケージをダウンロードする。
ダウンロードが終わったら解凍し、Terminalで任意のフォルダに移動&リネーム。
自分の場合は /usr/local に配置してフォルダ名をadt-bundle-linuxにした。
#sudo mv /home/<ユーザ名>/ダウンロード/adt-bundle-linux-x86-20140702 /usr/local/adt-bundle-linux

移動後、adt-bundle〜フォルダの中にある「sdk」のフルパスを
Qt Creatorの「ツール」→「オプション」でダイアログを開いて
画面左の「Android」→「Android SDK パス」に入力する。

  • Android NDKのダウンロード&インストール

AndroidアプリをNative C++で開発するため、NDKも必要になる。
http://developer.android.com/tools/sdk/ndk/index.html#Downloads
から「android-ndk32-r10b-linux-x86.tar.bz2」などをダウンロードする。

ダウンロードが終わったら解凍し、Terminalで
コマンドから /usr/local フォルダ下に配置&リネームしている。
#sudo mv /home/<ユーザ名>/ダウンロード/android-ndk-r10b /usr/local/android-ndk
移動後、「android-ndk〜」のフルパスを
Qt Creatorの「ツール」→「オプション」→「Android」→「Android NDK パス」に入力。

  • Apache Antをインストール

Apache Antも必要なので、こちらはコマンドで自動的にインストール。
#sudo apt-get install ant
インストール後に ant -version で確認すると実施した時点では1.9.3がインストールされている。
またQt Creatorでオプションを確認すると自動的にAntのパスが表示されているはず。

ここまできたらあと一息。Android向けにビルドするためのSDKの更新と
作成したAndroidアプリをLinux上で動作確認するための
Virtual Device(Androidの仮想デバイス)を作成する。


まず、adtの中に入っていたeclipseを起動する。
上ので順そのままやっていれば実行ファイルが
/usr/local/adt-bundle-linux/eclipse/eclipse にあるはず。
メニューの「Window」→「Android SDK Manager」を起動。

最初にチェックがついている状態のまま「Install ** packages」を実行。
ダイアログが開いたら、「Accept License」を選択してInstall押下すると
SDK等のダウンロード&インストールがはじまる。
インストールが終わってInstall〜のボタンが押せなくなるまで繰り返す。
なお、初期状態だと最新のAndroidバージョンしかないっぽいので
古いバージョンのAndroidにも対応したければ
4.1等の古いバージョンのSDKにチェックをつけてインストールする。


SDKのセットアップが終わったらVirtual Deviceを作成する。
eclipseメニューの「Window」→「Android Virtual Device Manager」を起動し
「Device Definitions」タブから作成したい仮想デバイスの解像度を選択して
画面右にある「Create AVD...」をクリックすると作成画面が出る。

カメラやSDなど、仮想デバイスの設定はひとまず好きに作成して「OK」を押下すると
Android Virtual Device」タブのリストに作成した環境が表示される。
選択して「Start...」を押下、出てきたダイアログの「Launch」も押下すれば仮想デバイスが起動する。
なおEeePCではなかなか重い模様。。。(当たり前だ

  • いよいよAndroidアプリをビルド&実行

ではいよいよAndroid向けアプリのプロジェクトを作成する。
途中まではLinux向けと同じ手順で、キットに「Android〜」が選択できるようになっているので
そちらにチェックをつける。
また、Androidの実機でデバッグする場合は実機をUSBデバッグモードに設定しておき、
USBでPCと接続しておく。
あとは画面左下の緑三角ボタンを押して実行すると、実機につながっていたら実機でアプリが起動する。
実機に未接続時は未接続として、AVDで作成していた
Arm向けの仮想デバイスを起動してアプリを実行できる。(重いけど)


それでは、Enjoy Linux Qt Life!